2020年06月13日 7:00
三小牛町にある天台宗・薬王寺は、天狗信仰と結びついた九萬坊大権現を祀っており、奈良時代の養老2年(718)に泰澄が開いたと伝えられています。
火伏、商売繁盛などの霊験があることで知られていますが、もう一つ、この寺には秘められた逸話があります。
加賀藩祖・前田利家が金沢城本丸に棲む「魔」を三小牛の黒壁山へ移せと命じたというのです。
その「魔」とは前田利家が属する織田信長軍に滅ぼされた一向衆徒の怨念だといわれ、一向一揆の拠点である尾山御坊は金沢城本丸の場所にありました。修験道の行者がその怨念を黒壁山へ封じ込めたそうです。
もともと黒壁山は天狗信仰のある霊山であり、昔から多くの修験者が修行に訪れていました。薬王寺から山奥へ10分ほど歩いたところに黒壁山があり、そこの洞くつに薬王寺の奥之院があります。
奥之院の手前にある鎖場(くさりば)の石段からは神秘的な雰囲気が漂い、浮わついた気持ちでお詣りできるものではありません。九萬坊権現は魔障を払い、心願を叶えてくれるということなので、丁寧にお詣りし、健康長寿をお祈りしてきました。
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