2022年08月16日 18:00
ひがし茶屋街の裏手すぐそば、東山1丁目にある「菅原神社」。
かつて妓楼が公許された1820(文政3)年、菅原道真を祀ることで芸妓たちの守り神とし、後に現在地に移転しました。
境内にある男女に見立てた「良縁の松」はパワースポットとして女性にも人気があります。
アカマツ(別名:女松)とクロマツ(別名:男松)を配し、諸事の良縁が叶うよう願った御神木と考えられています。 そして、このアカマツには、樹皮の一部を大きくえぐり取られた跡があり、もう1つの物語があります。
説明書によると、太平洋戦争末期に松脂(松の油)を採取するために付けられた傷跡でした。 昭和20年(1945)の終戦間近になると戦況の悪化により海外からの石油の調達が絶望的になり、政府の命令により軍用機などの燃料に使うために松脂や松の根の油を精製した松根油(しょうこんゆ)が採取されました。兼六園の一部の松にもその傷跡が残っています。 実際には燃料としてあまり役に立たなかったようですが、日本が追い詰められていたことを物語っています。 平和の尊さを感じますね。
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