2021年04月10日 17:30
日本で唯一波打ち際をクルマで走れる「千里浜なぎさドライブウェイ」の水没が大きな話題になりました。近年の台風の強大化やゲリラ豪雨、今冬の「暖冬豪雪」も地球温暖化の影響だと言われています。
21世紀中には海面が0.6~2.13m上昇する見込みで、日本では海面が1m上昇すると、全国の砂浜の9割以上が消失すると推測されています。
海面上昇シミュレーションサイト「FloodMaps」を使って、石川の海面上昇をシミュレーションしてみました。
まずは石川県全域を見てみます。
■9m上昇
金沢市から津幡町にかけて国道8号から海側がほぼ水没、巨大な河北潟が出現します。小松市の大部分も水没します。
■30m上昇(トップ画像参照)
能登半島が南北に分裂。羽咋市から七尾市にかけて延びる「邑知地溝帯」が水没して外浦と内浦が海で繋がり、奥能登が「島」になります。
続いて金沢市内を詳しく見てみましょう。
■1m上昇
わずか1mの上昇で河北潟干拓地のほぼ全てが水没、干拓前の姿に戻りそうです。木越・みずきから県庁にかけてのエリアで大きな影響を受けそうです。
■5m上昇
北陸自動車道・国道8号より海側がほぼ水没します。内灘砂丘から金石、安原にかけて、巨大な堤防のような感じになります。
■20m上昇
北陸新幹線や北陸本線も完全に水没、金沢駅だけかろうじて小島になりそうです。武蔵、香林坊、片町の都心軸が波打ち際の「ベイエリア」になります。
■30m上昇
金沢城が海にせり出した砦になり、三方を海に囲まれた難攻不落の要害になりそうです。寺町・小立野台地、卯辰山エリアだけが残りますが、最短距離の移動は船が便利になるかもしれません…
海面上昇の影響で石川の形がどう変わるのか見てみました。あくまで可能性を示すもので、シミュレーションの通りになるわけではありません。
でも、地球温暖化の食い止め、脱炭素社会の実現は全人類に課された喫緊の課題ですね。ふるさとの姿をしっかり守っていきましょう。
海面上昇シミュレーションサイト「FloodMaps」
http://flood.firetree.net/
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