2024年11月04日 17:30
金沢では藩政時代から、祝い菓子の「五色生菓子」、夏の「氷室まんじゅう」など各種生菓子が暮らしに彩りを添えてきました。そんな金沢ならではの菓子文化とともに歩んできたのが、明治35(1902)年創業の平野屋です。 生菓子の専門店だけあって、店頭ではその日の朝に作った四季折々の生菓子を販売し、祝い事を控えたお客様の注文に応じて紅白まんじゅう、ころころ餅、赤飯などを作っています。
3代店主の平野久史さんは、「保存料などは使わず、素材の持ち味を生かした自然の美味しさ、生菓子ならではの風味を大切にしています」と話しています。 春の花見だんごや桜餅、初夏の柏餅、夏のくず餅など季節とともに品目は変わりますが、おはぎやえんどう餅、草餅など1 年を通して販売している商品もあります。「ありがたいことに、親の代からのお客様から注文をいただくこともあり、毎日心を込めて作っています」と平野さんは表情をほころばせます。
店の正面に朱色で刻まれた「平野屋」の文字が印象的です。店内のしつらえはいたってシンプルで、ガラスケース内の木箱に並ぶ餅やまんじゅうの生菓子がいかにも美味しそうです。
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