2022年12月24日 15:30
市民の食卓にも暮らしにもなじみ深い魚で、特に寒い冬の時期の「寒ブリ」は脂がのって最高です。正月料理や祝宴など、めでたいハレの席の食事では欠かせませんね。
北陸では嫁の実家から嫁ぎ先へお歳暮としてブリが贈られ、その半分を実家に返す「半身返し」をする風習があります。出世魚ブリのようにお婿さんに出世してほしいという願いが込められているそうです。
■地域で異なる出世魚ブリの呼び名
ブリは成長とともに呼び名が変わりますが、地域によって呼び名が異なります。
関東では
関西では
と呼ばれます(地域によって異なります)。
■金沢での出世魚ブリの呼び名
では、金沢での呼び名は知っていますか? 暮らしに根付いた魚なので、ご存じの方も多いと思いますが、
と変わります。
●コゾクラ
大きさ:2kg以下、15~20cmくらい
旬:7月中旬〜9月中旬
初夏によく穫れ、醤油で炊いて食べるのが一般的。
●フクラギ
大きさ:5kg以下、30cmくらい
旬:8月下旬〜10月中旬
ブリほど脂や甘みはないが、プリプリした食感があっておいしい。
●ガンド
大きさ:10kg以下、50~70cmくらい
旬:9月下旬〜11月下旬
天然物、養殖物などがいろいろ出回る。冬期に一番見かけるのがこの大きさ。
●ブリ
大きさ:10kg以上、80cm以上
旬:10月下旬〜1月下旬
氷見、佐渡、能登宇出津、輪島であがるブリは特に有名。
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北陸では冬、雪が降る直前の雷鳴を「ブリ起こし」と呼びます。冬将軍とともに七尾湾や能登沖の定置網にやってくるブリは、たらふくエサを食べ、日本海の荒波にもまれて南下するため、身の締まりは最高です。
交通がマヒするほどの大雪は困りますが、冬の味覚を連れてくることを考えれば、冬将軍にもほどほどに活躍してもらわないといけませんね。
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