2022年03月03日 19:30
2020年、約140年ぶりに復活した金沢城鼠多門(ねずみたもん)は、黒い「海鼠漆喰(なまこじっくい)」で仕上げられています。他の門には見られないばかりか、城郭建築としては全国的にも例を見ないといわれています。
特徴的なネズミ色の外観の鼠多門には、「本来あるべきもの」がありません。江戸前期の姿を復元した城郭としては異例の、櫓部分に「石落し」を備えていないんです。
江戸中期(1788年)再建の石川門にも当初「石落し」がありました(のち塞がれました)。
鼠多門に「石落し」がないのは、絵図に描かれていなかったためで、絵図を忠実に再現したためと言われます。しかし、同じく絵図には記されていない二条城東大手門に「石落し」が現存していることなどから類推すると、本来は存在していたかもしれませんね。
参考
「金沢城調査研究20年の歩みとこれから」シンポジウム配布冊子(石川県金沢城調査研究所 2021年)
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